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【マーベルMCU】『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』ネタバレあり感想&考察|アイアンマンの遺志を継ぐ、ピーターの成長物語

【マーベルMCU】『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』ネタバレあり感想&考察|アイアンマンの遺志を継ぐ、ピーターの成長物語

こんにちは、ゆーです!

今回は、映画『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』についてお届けします。

 

『アベンジャーズ/エンドゲーム』でアイアンマンことトニー・スタークを失った世界。

その喪失感を抱えたまま、新たな一歩を踏み出そうとするピーター・パーカーの姿を描いたのが今作です。

 

一見すると高校生たちのヨーロッパ旅行を描いた青春映画のようですが、その裏では「アイアンマンの後継者」という重圧に苦しむピーターの葛藤や、フェイクと情報操作を武器にしたミステリオとの戦いが描かる作品。

 

今回は物語を振り返りながら、『エンドゲーム』後だからこそ描けたテーマや印象に残ったシーンについて、ネタバレありで感想・考察をお届けします。

 

▼MCU前作『アベンジャーズ/エンドゲーム』についてはこちら

 

https://www.sonypictures.jp/he/2313346

 

ゆー

物語を振り返りつつ、感想&考察をお届けします~!

 

MCU版スパイダーマンシリーズのネタバレあり感想記事はこちら!

 

マーベルMCUの他作品のネタバレあり感想記事はこちらから

 

 

映画概要・あらすじ(スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム

劇場公開日米・日:2019年4月26日
監督アンソニー・ルッソ
ジョー・ルッソ
制作ケヴィン・ファイギ
上映時間181分

ピーターは夏休みに、学校の友人たちとヨーロッパ旅行に出かける。しかしそこに待っていたのは、元S.H.I.E.L.D.長官であるニック・フューリーだった。
迫りくる新たな脅威を察したニックは、スパイダーマンの力を必要としていたのだ。目の前に立ちはだかる脅威に立ち向かう使命を、ニックは怖気づくスパイダーマンに託す。ヴェネチア、ベルリン、ロンドンといったヨーロッパ都市をはじめ、各国を危機に陥れるのは、“火”や“水”など自然の力を操るクリーチャーたち。
世界に脅威が迫る中、ニックはミステリオをピーターに引き合わせる。異次元から来たという彼もまた、ピーターと共に敵に立ち向かっていく。そしてこの戦いに、ソーやキャプテン・マーベルの力は借りられない。ピーター=スパイダーマンはこの危機にどう立ち向かうのか――今、世界は彼に託される・・・!

https://www.sonypictures.jp/he/2313346

 

映画『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』を振り返る

以下より物語のネタバレを含みます

 

①『エンドゲーム』後を描く最初の作品

今作は『アベンジャーズ/エンドゲーム』の戦いを経た後の世界を描く最初の作品。

サノスとの最終決戦から8ヶ月後の高校での日々が描かれていました。

 

今まで通り回る世界

冒頭ではサノスの”指パッチン”について紹介し、活躍したヒーローたちを称える映像を放送部の面々が流しており、その戦いの痕跡は見える…ものの、それ以外の要素は意外と”今まで通り”。

 

指パッチンで帰還した人たちはその時の姿のまま、5年間を過ごしたものたちと混ざって登校を再開しています。

今作の物語はそんな生徒たちがヨーロッパへの旅行に参加する…ということからスタートしますが、正直あの戦いがあったとは思えないほどの平常運転で面食らいます。

 

あれほどの大きな出来事があって、失ったと思った人たちが皆無事に戻ってきた。

それからたった8ヶ月でこれほど通常通りの学校生活が営まれるようになるとは。

大人の感覚では驚きですが、これが十代、高校生というものだと言われているのかもしれないな…と感じます。

 

自分ではまだまだ若いつもりではいましたが(笑)、やはり高校生の若さには敵わない。

これまでの戦いの中でアベンジャーズの面々がピーター・パーカーの言動に手を焼いている描写が結構ありましたが、なるほどこれほど切り替えの早いのが高校生というものなら、納得ですね。

そういった世代間のギャップを描くという意味で、”指パッチン後も通常通り運営される高校”が描かれているのかな~と思いました。

 

ピーターへの世間の期待と本人の葛藤

さて、そんな風に高校は通常運転されており、そこで過ごすピーターも”夏休みの旅行でMJに告白する計画”を立てるなど、彼自身もすっかりエンドゲームの傷から立ち直っているように見えます。

 

が、それはそう見えるだけで。

物語が進んでいくと、徐々にピーターが平常運転ではないことが分かります。

 

壁に書かれたアイアンマンの壁画を見てため息をついたり。

フューリーから呼び出しが入ってもそれを無視して旅行に出かけたり。

後に出会うミステリオことベックから共闘を申し出られるも、それを断って旅行に戻ったり。

 

以前の「ホームカミング」の時の彼を思うと、明らかに矛盾した行動を取っているんですよね。

以前の彼なら、フューリーから連絡が来る時点できっと舞い上がっていたことでしょうし、旅行を投げ出して喜んで共闘していたはずです。

ところが、今はあの時とは状況が大きく違う。

 

周囲はピーターに”第二のアイアンマン”になることを求めていました。

確かに、トニーが1番可愛がっていたのはピーターですし、ピーターのスーツもトニーが用意した。

”アイアンマンの後継にはスパイダーマンが相応しい”と思われるのも無理はありません。

 

でも、それはあまりにも荷が重いことで。

人々から崇拝され、我が身を賭して皆の命を救った。そんなトニー・スタークのようにはなれない。

その事をピーター自身が非常によく分かっていました。

だから、前作とは対照的にヒーロー活動に消極的になっているピーター。その葛藤を、胸の内を思うと苦しくなりましたね…。

 

頑固なほどに今作でピーターはヒーロー活動を避け、意地でも旅行を遂行しようとしますが、その裏では「自分にアイアンマンの遺志を継ぐことなど出来ない、あくまで”親愛なる隣人”でいる」というアイデンティティを貫くことで心を守っていたのだろうなと思います。

 

ゆー

世間はヒーローを持て囃し、持ち上げ、褒め称え、そして憧れる。

その裏でヒーローたちは自身の幸せを放棄して人々のために身を捧げる。

その歪さを改めて感じずにはいられませんね…

 

②”ミステリオ”という存在

そんなピーターの前に現れたのは、クエンティン・ベックことミステリオ。

 

マルチバース”アース833”の出身で、エレメンタルズに故郷を滅ぼされ家族を奪われてしまった過去を持ち、ピーターたちの住む”アース616”を救いにやってきたと語りますが、恐ろしいことにこれが全てフェイク。

ピーターから”イディス”を受け取った後、酒場もお客さんも全てがホログラムだと分かったあの瞬間は、なかなか驚きでしたね…!

 

まさかあの『シビル・ウォー』のときに紹介されていた”B.A.R.F”の開発者だったとは。

”自身の研究を認められずトニーに恨みを抱いた”という理由ですし、ほぼほぼ動機が『アイアンマン3』のキリアンと一緒でしたね。

トニーなあ…、敵多すぎですって…。←

 

そんなベックに関わるメンバーも同様にトニーに恨みを抱く人物だらけ(『アイアンマン』で登場した研究者がいる!笑)。

ピーターの目線ではトニーは偉大な存在で、世間的にもその死を持って崇拝される存在になっていますが、そんなトニーの裏の面を見せてくれます。

そうだった、トニーはこういう裏面=人々から恨みを買うような傲慢な性格、も含めてトニーでしたね…。笑

 

そんなトニーの存在を懐かしく思い出すと同時に、今回の敵が使ってきた手段である、ホログラム映像によるフェイクというものに非常にゾッとさせられます。

シンプルに、怖い。

 

もしここまで高性能なホログラムが存在してしまったら?

それを映像によるフェイクである、と見抜くことはできるのでしょうか。

 

AIが跋扈する昨今の世の中、本当に高品質なフェイク動画が多数出回っています。

もはやそれは、本物の動画と見分けがつかないほど。

私自身もここ半年くらいで何度騙されたことか…

 

デジタルの世界でやられているだけでもこれほど影響があるのに、もしここにホログラム技術が加わってリアルの世界に飛び出してきてしまったら。

少なくとも私は見抜ける自身がありません。100%無理です。

作中でピーターがベックに騙されて列車に轢かれてしまったのもさもありなん、と思います。無理ですよ、これを見抜くのは。

 

今作が公開された2019年当時ではまだまだフィクションとして見ていられたかもしれませんが、2026年の今となっては、割と見に差し迫る脅威として見てしまいましたね…。

 

ゆー

今の時代だからこそよりその脅威を感じられるヴィラン、ミステリオでした。

 

③トニーとピーターとハッピーと

アイアンマンの後継としての重圧に苛まれていたピーターでしたが、全てを失い、ベックに騙され、友人の命の危機に瀕した時、ハッピーに助けを求めます。

 

ピーターは己の情けなさとトニーの不在に、ハッピーには正直に弱音を吐きますが、そんなピーターにハッピーはこう声をかけました。

 

トニーは親友だった。常に迷っていた。
あれこれ迷ってキレたりもした。

だが君のことは迷わなかった。

 

この会話が非常に良かった。

 

なるほど確かにピーターから見たら、トニーはいわゆる”理想のヒーロー像”そのものだったのでしょう。

でも、ハッピーは、そしてそんなトニーを見続けていた私たちは知っている。

 

トニーは最初から理想のヒーローだったわけではない。

むしろ色々とマズイ点が多く、最後の最後、エンドゲームの段階でも彼は迷い続けていた。

そうやって徐々に、数々の戦いを経て出来上がったのが”アイアンマン”というものであり、そんなアイアンマンにはピーターどころかトニーですらなることは出来ない、というわけです。

 

”次のアイアンマン”を求められて、その重責を負わされていたピーターにとって、このハッピーの言葉はどれほど心に響いたことだろうかと思います。熱い。

その後復活したピーターが機内で新しくスーツを作るシーンがありますが、その様子を懐かしそうに、微笑ましく見守るハッピーの様子がこれまた最高でした。

 

『エンドゲーム』の段階で十分トニーの不在は悲しんで、整理できたつもりでいましたが、こうしてその後のピーターの物語、その心情を一緒に追うことによって、なんというか”追悼”というものができたような気がします。

 

④これは擬態と虚像の物語

全ての戦いが終わった後、ミッドクレジットシーンでベック一味の残党が、ベックの死の間際の様子を撮影したという映像が公開されます。

そこに映し出されていたのは、切り抜かれ、編集された映像。

 

その映像の中で、ベックの死はスパイダーマンの仕業であり、スパイダーマンの正体がピーター・パーカーであると公開されてしまいます。まじかよこいつ。←

 

映像の切り抜き&編集がいかに怖いものかを改めて感じますね…、こうしてみるとスパイダーマンが悪者にしか見えないのが怖いところです。

挙句あれだけ隠したがっていた正体もあっさり公開されてしまいますし、死してなお最悪のヴィランでしたよ、ベック…。

このことが後の『スパイダーマン/ノー・ウェイ・ホーム』の事件に直結することになるわけです。

 

さらにはポストクレジットで、なんとニック・フューリーとマリア・ヒルがスクラル人が化けた姿であったことが明かされます。まじかよ。

ベックがミステリオに化けていた時点でなかなか衝撃だったのに、こっちもかい!

 

フェイクに次ぐフェイク。そのラストに至るまでフェイクが繰り広げられる、というまさに擬態と虚像が盛り沢山だった本作。

色々と考える部分や学びになる部分が多いので、是非今後情報リテラシーの授業とかで鑑賞必須作品とかにしてほしいですね。

それにしては鑑賞難易度が高すぎますがね…。笑

 

スクラル人、そして宇宙にいたフューリーが何を目的にしていたかは不明のまま。

今後の物語に期待です!

 

総合的な感想

マーベルMCU作品23作品目である今作『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』

長く続いた「インフィニティ・サーガ」の最終作でもある今作は、『エンドゲーム』後の世界を描き、その世界で生きるピーターの葛藤と成長を描く素敵な作品でした。

 

『ホームカミング』もそうでしたが、他のヒーローと異なり、まだ十代のスパイダーマンは作品ごとに成長を重ねていくヒーローであることが特徴的。

今作の戦いを経て、また一段と成長した姿を感じられたのが良かったですね!

 

ヴィラン・ミステリオをはじめとした擬態・フェイク・虚像がテーマになっていたのも印象的な今作。

今の時代にこそ見るべき一本だなと思います。

 

そして何より、ピーターの成長というテーマともう一つ、今作は『エンドゲーム』で命を落としたトニー・スタークという人物の追悼映画でもあったかなと思います。

ピーターの葛藤と苦しみ、それを乗り越える過程を通じて、見ているこちらとしてもトニー・スタークの喪失から一歩前に進めたような気がします。

 

さて、作中でフェイクではあったものの微妙に触れられた”マルチバース”という概念。

今作で「インフィニティ・サーガ」に終わりを告げた後、MCUの世界は「マルチバース・サーガ」へと移行していきます。

その新しい世界の中でのピーターのこれからの戦いに、注目ですね!

 

まとめ

 

今回の記事では、映画『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』について、ネタバレ感想をお届けしました。

 

映画についてのまとめ
  • 『エンドゲーム』後の世界を初めて描いたMCU作品
  • アイアンマンを失ったピーター・パーカーの葛藤と成長が丁寧に描かれる
  • ミステリオはMCU屈指の"騙す"ことに特化したヴィラン
  • ホログラムや情報操作など、現代にも通じるテーマが印象的
  • ハッピーとの会話を通じて、トニー・スタークの本当の姿が語られる
  • ラストではピーターの正体が暴かれ、『ノー・ウェイ・ホーム』へ直結する衝撃の展開を迎える
  • インフィニティ・サーガを締めくくり、マルチバース・サーガへの橋渡しとなる重要作
  • 青春映画・ヒーロー映画・MCUの転換点が一つに詰まった作品

 

『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』は、ピーター・パーカーが"次のアイアンマン"になる物語ではありません。

 

偉大なヒーローの背中を追いながらも、自分らしいヒーロー像を見つけていく物語であり、同時に情報操作やフェイクがあふれる現代だからこそ、より深く考えさせられる作品でもあります。

『エンドゲーム』という大きな別れを経て、ピーターが新たな一歩を踏み出したこの作品は、インフィニティ・サーガの締めくくりとしても、マルチバース・サーガの始まりとしても、非常に重要な一本でした。

 

BeePlus【びーぷらす】では、他にもマーベルMCU作品の解説、ネタバレあり感想&考察を行っているため、合わせてチェックしてみてください~!  

 

MCU版スパイダーマンシリーズのネタバレあり感想記事はこちら!

 

マーベルMCUの他作品のネタバレあり感想記事はこちらから

 

CU前作『アベンジャーズ/エンドゲーム』についてはこちら

 

また、マーベルMCUの作品一覧については以下記事にまとめています。

「どこから見ればいいの?」「どんな順番で楽しめばいいの?」とお悩みの方は、ぜひこちらも見てみてください。

 

 

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