こんにちは、yu-です!
昨日金曜日2021年4月23日に、およそ7年ぶりの新作にして最終章、『るろうに剣心 The Final』が公開されました。
抜刀斎が帰ってくる。
前作のあのラストを経て平穏な日々を過ごしていたはずの剣心が、再び逆刃刀を持ち戦うことになるのか。
そして、最終章の”前篇”なのに、『The Final』なのはなぜか。
何より10年続くシリーズの最終章ということで、個人的にも非常に楽しみにしていた作品を早速本日鑑賞してきました。
今回の記事では、『るろうに剣心 The Final』のネタバレ感想を、物語の結末まで紹介しつつお届けしたいと思います。
過去の『るろうに剣心』シリーズの記事はこちら
Contents
作品情報
公開年 | 2021年4月23日 | ||
---|---|---|---|
上映時間 | 138分 | ||
スタッフ | 監督:大友啓史 | ||
おすすめ度 |
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「週刊少年ジャンプ」連載マンガ原作の作品
映画『るろうに剣心』は、1994~99年に「週刊少年ジャンプ」で連載されていた和月伸宏の剣客漫画「るろうに剣心」を実写映画化したものです。
テレビアニメ化もされ人気を博した作品で、実写化に関しても非常に注目を集めていました。
あらすじ
日本転覆を企てた志々雄真実との死闘を終えた剣心たちは、東京で平穏な日々を送っていた。
そんなある日、何者かが東京中心部を相次いで攻撃。
その攻撃は、剣心に強烈な恨みを持つ上海の武器商人・縁の私怨によるものだった。
剣心の十字傷の謎を知る縁は、かつての恨みを晴らすべく<人誅>を行うのだった…。
【ネタバレ】るろうに剣心シリーズ、ここに完結
fa-exclamation-triangleこの先は『るろうに剣心 The Final』を全力でネタバレしていきます。
1作の映画としては◎、シリーズの完結作としては…
さて満を持して鑑賞した『るろうに剣心 The Final』でしたが、圧巻のアクションシーンをこれでもか!!!というほど見せつけられました。
これをどうしても映画館で公開したかったんだろうな…、という制作側の思いをものすごく感じましたね…。
一方で、最終章にしてはやけにあっさり勝利したな、という印象も。
振り返ってみれば前作の対志々雄戦は、前後編に分け、一度は全力で負けた上、ラスボス志々雄も4人がかりでなんとか戦闘不能に追い込みました。
ところが、シリーズ最終作で総集編であるはずの今作、てっきり同様に前篇では大敗を喫し、後編『The Beginning』で仕返し!…という形になるかと思いきや、『The Final』でなんとまさかの完結。
『京都大火編』のように意味深な終わり方をされても悶々としてしまうので、これはこれで潔いのかなとも思いますが、個人的には「あれっ?もう終わり??」と感じずにはいられませんでした…。
もっと苦労して、苦戦して、メッタメタに心も体もやられて、それでも立ち向かう…!という構図がもう少し重さが欲しかったな、というところです。
とはいえ、そのアクションシーン、一作の映画としての起承転結としてはよくできており、非常に楽しめます。
ここからは、物語を結末まで紹介しつつ、そんな面白かったポイントについてネタバレ感想をお届けします。
①横浜での出会いと襲撃事件
そこで待ち構えていたのは、雪代縁。
彼は斎藤に対し、「抜刀斎の頬には十字傷がまだあるか」と問いかけるのであった。一方、東京の神谷道場で平穏な日々を過ごす剣心。
ところが、牛鍋を食べた帰り、その牛鍋屋が襲撃される事件が勃発。
その後近所の道場と、警官隊の隊長の自宅の襲撃事件も発生する。
現場に急行し救助する剣心だったが、一連の事件の犯人が抜刀斎に対し恨みを抱く縁によるものであることを知るのであった…。
横浜の電車内でのアクションシーン、そして家屋内の閉所で圧倒的な力を見せつける抜刀斎のアクションシーンと、映画の冒頭から見ているこちらのテンションをガンっと上げてくれるシーンが続きます。
ああやはりこの映画のアクションシーンはスゴイな、と素直に思わせられますね…!
その後縁と遭遇した剣心は、驚きを隠せない。
そして縁は剣心にこう告げます。
抜刀斎、俺がお前に与えたいのは痛みじゃない。
苦しめ。
この時点でももうすでに大興奮のアクションシーンが続きます。
②剣心の過去
そこで剣心が告げた過去ー、それは、かつて斬った男の妻になるはずだった女性を妻として迎えた後、自らの手で切ることとなった彼の苦しい過去の物語であった。
私は原作を知らないクチなので、この話を聞いたときのリアクションは薫たちとさほど変わらず。
まさか剣心が妻帯者だったとは。知らなかった…。
この剣心の話により、以下のことが明らかになります。
- 剣心には妻・巴がいたこと
- 巴はかつて剣心が斬った男の婚約者であったこと
- 巴を自らの手で斬ったこと
- その光景を巴の弟・縁に目撃されたこと
この姿には非常に心が痛みました…。
③<人誅>
彼は気球に乗って<人誅>と書かれた紙を街に降らせ、その後東京の街を無差別に砲撃していく。
たまたま神谷道場にやってきていた操と蒼紫、剣心は街に繰り出し人々を助けていく。一方、神谷道場には縁が現れる。
左之助たちは縁を止めようと奮闘するも、総崩れする。
そして縁は、剣心の過去を知る薫を連れ去っていくのであった…。
壮絶。壮絶すぎる。
縁の剣心に対する個人的な私怨であるはずなのに、それだけのために東京の街が、人々が犠牲になっていく。
この光景を見て、全容を悟った剣心の心中を思うと、なんと厳しいことかと思わせられます。
一方で、このシーン、はっとするくらい綺麗なんです。
雪がちらつく中、炎に包まれた東京の街は、その雪と炎が見事に反射してキラキラ光って。
その状況の壮絶さに対するその光景の美しさには、思わず見とれてしまいましたね…!!
一方神谷道場に現れた縁は、圧倒的な力を持って、神谷道場の門下生と左之助を戦闘不能に。
縁、強い。
そして最後に立ちふさがった弥彦も一撃でふっとばされ、薫はまたしても敵に連れ去られてしまうのでした。
とはいえ、薫を奪えば剣心が動く、という敵の読みはことごとく的中しているので仕方ないのかも…。
④最終決戦
そこへ駆けつけたのは、操と御庭番衆、そして斎藤率いる警官隊だった。
彼らの助けを経て先へ進む剣心。
ところがそこで待ち構えていたのは、志々雄の元十本刀・宗次郎。
再び刃を交わすことになるのかと思いきや、宗次郎は剣心に加勢する。彼の助けもあって先へ進んだ剣心は、ついに縁と対面。
壮絶な戦いを繰り広げた彼らだったが、縁は清のマフィアによって撃たれそうになった薫を間一髪のところで庇う。
こうして彼らは因縁の戦いに決着をつけるのであった。
剣心が単身縁のアジトに乗り込んでからのアクションシーンは、もう圧巻そのもの。
シリーズの始めから続く、「1体多の攻撃に特化した”飛天御剣流”」の真髄を見せてくれます。
さらには、その場に操・斎藤一、さらには剣心が一度倒した相手である宗次郎も加わり、過去シリーズの登場人物総結集の非常に豪華なシーンでしたね…!
徐々に登場人物が集結して剣心の道を切り開いていく描写にはぐっと来ましたね。
何より、あの軍艦でコテンパンにやられ、”正しさ”を見失ったあの十本刀の一人・宗次郎が登場してきたのには驚き。
「あなたに負けた後、どうして良いかわからなくなっちゃって」
と告げる彼、飄々としていますが、きっと並々ならぬ苦悩と葛藤があったのだな…と思わせられます。
その上で剣心とともに戦い、「背中を預けられるのは初めて」と告げる彼の顔は非常にサッパリとしていて。
大勢の人を殺めてもなお、剣心が生きていく意味。
これを宗次郎は見事に体現してくれたのではないでしょうか?
巴が彼に託したように、剣心はこれからも、彼が奪った命の以上に、たくさんの命を救っていく。そんな未来を想起させるラストでした。
『The Beginning』に続く回想シーンについて
さてここまでプラスの部分を書いていきましたが、最後に少々気になった部分も触れておきます。
上記の②で剣心が語った過去、そしてコマ送りで描かれた回想のシーン。
これらは、最終章後編の『The Beginning』につながる…というより、『The Beginning』の内容そのもののシーンです。
なるほど、こういうことがあったから剣心は苦しんでいるのか…、ということは伝わったのですが、少々尺が長いんですよね。
剣心が薫たちに語る…というスタンスであるはずなのに回想シーンの中では巴のセリフがあったりと、その情景をリアルに描いてくれちゃっています。
リアルなのは良いのですが、これって『The Beginning』で描く内容なんじゃないの??と思ってしまいました。
さらに以降のシーンでもちょいちょいこの回想シーンが繰り返し使用されるので、せっかくの良い話であるはずなのに、「またこの回想か!」と思うこともしばしば。
それよりも、縁側の事情をもう少し掘り下げるとか、弥彦の成長と葛藤(自分は何もできなかった…というような)を見たかったな~、という思いは残ってしまいました。
【まとめ】
今回の記事では、映画『るろうに剣心 The Final』のネタバレ感想をお届けしました。
中盤~後半の主に回想シーンのあたりでの中だるみ感は拭えないものの、怒涛のアクションシーンの連鎖には、圧巻の一言。
日本のアクション映画といえば!!…という代名詞の作品としての期待を全く裏切ることがない、大興奮のシーンが続きます。
これらのアクションシーンの迫力と興奮は、映画館ならではのもの。
状況が状況ではありますが、機会があれば、状況が許すのであればぜひ映画館で見てほしい!
そう思わせてくれる作品でした。
Twitterでは主に映画についてタイムリーにつぶやいています。
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