こんにちは、yu-です!
さて私は現在1日1本ペースで映画を見る…という生活をしておりました。
が、その実、このサイトを見てくれている方はお気づきかもしれませんが、「ディズニープラス特化型」の超偏った映画ファンをやっておりました。
そんな折、諸般の理由あってこの度第2の動画配信サービス「Netflix」デビューを果たしました!!
そこでそんな栄えあるNetflix第一発目として今回選んだのが、
『ザ・プロム』
という映画。
今回の記事では、この『ザ・プロム』のネタバレ感想をお届けしたいと思います!
是非何度でも見返して楽しみたい作品です!
Contents
作品情報
公開年 | 2020年 | ||
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上映時間 | 132分 | ||
原題 | The Prom | ||
スタッフ | 監督 :ライアン・マーフィー 脚本 :ボブ・マーティン、チャド・ベゲリン 原作: ボブ・マーティン、チャド・ベゲリン、マシュー・スクラー『プロム』 |
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おすすめ度 |
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Netflixオリジナル映画
『ザ・プロム』Netflixオリジナルの映画です。
そのため、劇場公開ではなく配信を前提として制作されていますが、国内でも一部の映画館では劇場公開がされています。
どの劇場で公開されているのか?は『ザ・プロム』の公式サイトから探すことができます!
”Netflixオリジナル映画”って何??
ところで”Netflixオリジナル映画”って何なのでしょうか?
私自身よく知らなかったため調べてみたところ、Netflix公式サイトのヘルプにこんな説明がありました。
Netflixはどのように映画やドラマのライセンスを取得していますか?
Netflixでは、コンテンツプロバイダと提携して、様々な映画やドラマのストリーミング権を取得しています。
さらに、「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック、ストレンジャー・シングス 未知の世界」、「ボージャック・ホースマン〜馬はつらいよ」、「アンブレイカブル・キミー・シュミット」など、数多くの作品の自社製作、または独占配信権の取得も行っています。これらの作品はNetflixオリジナル作品と呼ばれています。
要は、Netflixの独占配信コンテンツのことを総称してNetflixオリジナル映画、というようです。
ディズニープラスにも、「ディズニープラスでしか配信していないよ!!」という作品があり”ディズニープラスオリジナル”と総称されていましたね。
昨今の社会情勢もあり、世界の”映画”の定義が大きく変化しているように感じますね…
原作は2016年初演のミュージカル『プロム』
映画『ザ・プロム』は、2016年初演のミュージカル『プロム』が原作となっています。
アメリカ合衆国で上映されているミュージカル。
最初の公演は2016年にアトランタで実施。
2018年10月23日にプロードウェイ公演のプレビューの幕が開いた。
11月15日にブロードウェイ初日を迎え、2019年8月11日に終演するまで
23回のプレビュー+309回公演。
ミュージカル作品賞を始めトニー賞6部門にノミネートされた。
2021年2月より全米ツアーが予定されている。(未定)
原作とほぼ物語も同様、使用楽曲も同様であり、この映画は純粋にミュージカルの映画化である、ということができるでしょう。
2021年ゴールデングローブ賞ノミネート!
『ザ・プロム』は2021年ゴールデングローブ賞のコメディ・ミュージカル部門にノミネートされました!
あらすじ
ニューヨークの“元”超人気舞台俳優ディーディー(メリル・ストリープ)とバリー(ジェームズ・コーデン)は、新作ブロードウェイミュージカルが大コケしてしまい、役者生命の危機が訪れ大ピンチ。
一方、インディアナ州の田舎町では、恋人同士の女子高校生エマ(ジョー・エレン・ペルマン)とアリッサ(アリアナ・デボース)が、女性カップル2人でプロムに参加することが問題になって禁止され、悲嘆に暮れていました。
ひょんなことをきっかけにその事実を知ったディーディーとバリーは、この機会に乗じて自らの役者イメージを挽回しようと、同じくキャリアアップを図るアンジー(ニコール・キッドマン)らと共に計画を練ることにしますが、
ベテラン俳優たちと、若い女性カップルが交わることで、思いもよらない騒動と、愛と感動のドラマが待ち受けていましたーー。
本作のテーマは、LGBT。
日本ではまだ描かれることの少ないこの分野を、きらびやかに、陽気に、華やかに描き出し、私たちにメッセージをしっかりと伝えています。
では、ここからはネタバレ感想をお伝えしたいと思います。
【ネタバレ感想】ミュージカルの良さ全開!心に残る楽曲の数々
この映画の最大の特徴は、ミュージカルであるということ。
ミュージカルであるということは、作中ではたくさんの楽曲によって様々な心情が、情景が伝えられていきます。
この映画の中で使われている楽曲も例にもれず、一つ一つの曲にメッセージ性があり、心に残る曲がいくつもありました。
そうそうこんな曲あった!!!と思い出してみてください。
作中の曲一覧 ~前半~
Changing Lives | ディーディー・バリーが自身の主演するミュージカルについて語る一曲。
この曲のおかげでもうこちらは心をぐっと掴まれます。 |
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Changing Lives(Reprise) | ディーディー・バリー・アンジー・トレントがそれぞれの利益のためにインディアナ州行きを決意する一曲。
そんなに軽いテンションで関わろうとするんかい!と思わず突っ込みたくなるくらい、お酒に酔った勢いでエマを救いに行くぞ!と高らかに歌い上げます。 |
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Just Breathe | プロムが中止になったことの発端となったエマが歌う一曲。
深呼吸して、エマ。 |
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It's Not About Me | エマとPTAの集会に乗り込んできたディーディー・バリー・アンジー・トレントが歌う一曲。
「It's Not About Me」と言っているのにめちゃめちゃ大目立ちしているディーディーが印象的です。笑 |
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Dance with You | 集会での騒動の後、静かな場所で密会するエマと恋人のアリッサが歌う一曲。
これがこの2人の思いなんだよなあ…、としっとりと聞き入った一曲でした。 |
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The Acceptance Song | トレントが見つけてきたという会場でディーディーたちがエマのことを訴えるため歌う一曲…、のハズでしたが、 見つけてきた会場はまさかのトラック・レースの会場。 結果トレントが一人で歌います。ディーディーの歌声も聞きたかったです、私は…。笑 |
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You Happened | 学校で男子生徒が女子生徒をプロムに誘うシーンの一曲です。
こんなにバック宙しながら衆人環境で誘われたらNo!とは言えませんね。 |
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We Look to You | 学校の校長でエマの味方であるトム・ホーキンスとディーディーがレストランで食事をしているシーンにトムが歌う一曲。
「舞台を見ると、家に帰ってきたような気がするものだ」という歌詞に大いに共感しました。 |
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Tonight Belongs to You | 前半はバリーとエマが買い物に行くシーン、後半は学校の生徒によるプロムのシーンで歌われる曲です。
後述しますが、個人的にはこの曲が前半で最も好きです。 |
まずは前半9曲!
曲数が多いので切りよく、エマがプロムに参加できなかった場面であるここまでで一旦ここで区切らせていただきました。
個人的に前半で最も好きな曲は、「Tonight Belongs to You」!!
この曲の歌詞にある以下のフレーズが大好きで、映画を見て以降ずっと聞いています。
One thing's universal
Live's no dress rehearsal(普遍の真理が一つ
人生はリハーサルじゃない)
では引き続き後半戦に参りましょう!
作中の曲一覧 ~後半~
Tonight Belongs to You (Reprise) | プロムに参加できず、恋人にも断られたエマが歌う曲です。
この曲は本当に哀しい。少し前に笑顔で歌っていた曲と同じ曲であることがその悲しさを引き立てます。。 |
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Zazz
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落ち込むエマを励まし、行動することを促すアンジーが歌う一曲。
独特のテンポが特徴的な曲でした。 |
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The Lady's Improving | 校長・トムに対してディーディーがかつてミュージカルで自身が歌った一曲を校長室で再現するシーンです。
かつて見たミュージカルの一曲を目の前で演じられることで、ディーディーに対して怒りを抱いていたトムと和解を果たします。 |
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Alyssa Greene | エマの恋人・アリッサが自身の母について説明する一曲。
このシーンに至るまでアリッササイドの話は描かれず、エマの方から物語を見ていた身としては「エマばっかり大変な目にあってる!!」と憤りもあったのですが、 この曲を聞いて、そうだよね事情はあるよね…、という気持ちになれました。 |
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Love Thy Neighbor | エマの級友に対してトレントが語りかける一曲。
後術しますが、後半戦では最も気に入った一曲です。 |
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Barry is Going to Prom
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エマが開催するプロムに来てくれないか?と誘われたバリーが歌う曲です。
この曲の中で長年バリーが抱いてきた思いの端々を感じることができました。 |
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Unruly Heart | エマが自分の思いをインターネットに乗せて届ける一曲。
エマの曲に勇気づけられ、前を向くことができた画面の向こう側の人の様子も描かれます。 画面を通してでも想いは伝わるし、皆一人じゃない。 このシーンはぐっと来ました…。 |
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It's Time to Dance | ラスト、プロムのシーンでの曲です。
一曲の中で登場人物それぞれについても触れられておりラストは皆で大円弾! 豪華で、きっとこれからの世界はより良くなる、と信じたくなる一曲でした。 |
後半8曲です!
物語としては、プロムに参加できず落ち込むエマが励まされ、自ら行動することで奇跡が起きる…、という局面。
この後半では個人的には「Love Thy Neighbor」が好きでした!!
大切なのは常識やルールにとらわれることではない。
そのために不寛容になってしまうのではなく、常識を活用しよう。
…とエマのクラスの子達に語りかける歌ですが、若い人にどうすればメッセージが伝わるのか?をめちゃめちゃ工夫されている一曲です。
ふとした折に思い出してしまいます。笑
いかがでしょうか?
曲数も多く、一曲一曲も非常に華やか。
それ故に、むしろそのメッセージ性が際立っており、ああ素敵な作品だなと素直に感じました。
では次はそのメッセージ性について触れましょう。
【ネタバレ感想】”すべての人に祝福を”がすべてを表す
さて、この映画は前述の通りLGBT。
女子生徒のエマが恋人である同じ学校の女の子をプロムに誘ったことが端を期して始まった物語です。
彼女らが住むインディアナ州ではLGBTが全く理解されておらず、エマを拒絶。
ついにはPTAがプロムを中止に追い込むという過激な決断をします。
そんなエマに手を差し伸べた、落ち目のブロードウェイ俳優と俳優としてうまく行っていない四人、ディーディー・バリー・アンジー・トレント。
彼らの助けもあってエマは困難を乗り越え、ついには自分の思いを貫き周囲に受け入れてもらうことに成功します。
…というように書くと完全にエマが主人公で、周囲がLGBTに対して見方を変えていく…という物語であるように感じますが、
それだけで終わらないのがこの映画の醍醐味なのです。
”祝福”は登場人物全員にもたらされる
確かにこの物語は、エマの問題からスタートしていますが、物語の中に登場する人物は皆それぞれの問題を抱えていました。
そんな登場人物たちがエマの物語に関わり、手を伸ばし、失敗して、けれども再出発していく。
そういった過程の中で、一人ひとりそれぞれの問題にも向き合い、そして解決に導いていくのです。
ディーディーはこころの拠り所を見つけ、バリーは長年の母親との確執が氷解。
これはエマを支えるサイドにいたメンバーのみならず、エマを受け入れず拒絶した側の人達にとってもそうでした。
例えばエマを拒絶したクラスメイトたちが、トレントに諭されたことで”寛容”な心を開いたように。
エマの物語にディーディー・バリー・アンジー・トレントの四人が関わり、混じり合っていくことで拒絶した人たち側の人生にも大きな影響がもたらされたのです。
こんなふうに皆が関わることでそれぞれの人生が良い方に前進し、皆が皆それぞれのやり方でハッピーエンドを迎えていく。
これを祝福を言わずして何なのでしょうか…!
エマのみならず皆が、まるで折り紙がピッタリと合わさるように幸せに向かっていく様子が、本当に素敵でした。
【まとめ】
今回の記事ではNetflixオリジナル作品より『ザ・プロム』を紹介しました!
きらびやかで、華やかで、まるでブロードウェイの舞台を見ているかのような没入感で楽しめるこの映画。
そんな思いを抱かせてくれる、良作でした!!ぜひもう一度、見てみてはいかがでしょうか?