【ネタバレ感想】ディズニー『ラーヤと龍の王国』レビュー&評価 物語のラストまで解説します

こんにちは、yu-です。

本日2021年3月5日(金)、ディズニー映画としては『アナと雪の女王2』以来となる長編アニメーション映画、

 

『ラーヤと龍の王国』

 

が公開し、早速私は公開初日である本日の朝一番にこの映画を鑑賞してきました。

 

そこで今回の記事では、そんな新作映画の物語を最後まで詳しくお伝えするとともに、感想を語っていきたいと思います。

 

 

久々のディズニー新作映画にテンション上がりました!!

作品情報

公開年 2021年
上映時間 108分
原題 Raya and the Last Dragon
スタッフ 監督:ドン・ホール 、カルロス・ロペス・エストラーダ
製作:オスナット・シューラー、 ピーター・デル・ベッチョ
おすすめ度

 

ディズニープラス プレミアアクセス対象作品

 

今作は新型コロナウイルスの影響もあり、劇場上映とともに本日3月5日17:00からはディズニープラス・プレミアアクセスで鑑賞することもできる映画です。

プレミアアクセスとは?
ディズニープラス会員が、2,980円(税込3,278円)のプレミアアクセス料金を追加支払いすることで、対象の映画を楽しむことができる…、というもの。
一度購入すれば、ディズニープラス会員期間中、いつでもどこもで何度もでも視聴可能です。

 

少々お値段は張りますが、劇場に足を運ぶことができない方でもすぐに映画を楽しむことができるため、

そういった意味でこの両刀サービスは良いサービスだと感じています。

 

 

あらすじ

 

<邪悪な魔物>によって“信じあう心”を失った<龍の王国>をめぐる、壮大なスペクタクル・ファンタジー。
自分だけを信じ、ひとりぼっちで生きてきた王国の“最後の希望”ラーヤは、伝説の“最後の龍”シスーの力によって、バラバラになった世界を再び一つにしようとする。
だが、ようやく見つけ出したシスーは他人を信じすぎてしまう性格で、しかも肝心の魔法の力を失っていた。
魔法を取り戻す力を持つ5つの<龍の石>を探すため、シスーと共に旅に出たラーヤ。
そこには未知の世界と、新しい仲間、そして、さらなる脅威が待ち受けていた。
魔法を蘇らせ、仲間を信じることで、ラーヤは世界を取り戻すことができるのか?

 

では早速ここからはネタバレ&感想に入っていきたいと思います。

 

【ネタバレ感想】非常に強いメッセージ性

 

この映画で私たちに伝えられるメッセージ。

それは、「信じる」ということ。

 

本当にこの映画は、「信じる」ことの大切さ、必要性を伝えるためだけに108分を費やしているといっても過言ではないくらい、

その一貫したメッセージの強さを感じましたね…!

 

 

ではここからは物語に詳しく触れながらその点について語っていくのですが、先に物語についての前提知識をまとめます。

 

・かつて<龍の国>で人々は龍とともに暮らしていた。
・あるとき触れたものを石に変える魔物が現れたが、龍たちが犠牲となり封印させることに成功し、後には魔力を秘めた龍の石のみが残された。
・龍に救われた人々は龍の石を巡って争い、やがて国は5つに分かれた。
・500年後、再び国を一つにしようとするが、人々は再び闘い、龍の石が割れ魔物の封印が解けてしまう。
・龍の石は魔法の力を秘めており、魔物を遠ざけることができる。
・人々は各国毎に龍の石の欠片を守りつつ、石にされる恐怖を抱えながら生き延びている。

 

こうしてみると、結構『モアナと伝説の海』のように、国の歴史であったり概念であったりの知識の説明が多くある作品でもありましたね。

 

ただこの点については作中、しかも冒頭にガッツリ説明してくれるため、「物語に入れない!!」ということがなく楽しめたのがGOOD。

 

では早速そんな物語の内容を、主人公ラーヤの心情に着目しつつ最後まで解説します。

序:「信じない」ラーヤと「信じる」シスー

 

主人公ラーヤは、初めは「再び分かれた国を一つにしたい」と願う父がそれを実現することを信じ、

別の国からやってきた少女・ナマーリを信じて受け入れる。

ところが彼女を信じたことがきっかけで人々が争い、龍の石が割れ、魔物が復活。

国をメチャメチャにされ、父をも石にされたラーヤは、人を信じることができなくなっていく。

 

6年の時が経ち、ラーヤは世界を救うため…ではなく石になった父を復活させるため、唯一生きているとされていた龍・シスーを求めて旅をし、発見することに成功する。

そして龍の石の欠片をすべて集めることができれば、再び魔物を封印できることも判明する。

その後ラーヤとシスーはともに旅に出るのであった。

 

人を全く信用しないラーヤは、人から振る舞われた食べ物にも毒の混入を疑って口にしようとせず、仲間となった相手をも常に警戒する。

「相手を信じて贈り物を送って和解しよう」というシスーの言葉など全く耳に貸さず、敵とみなして攻め入って行く。

 

 

一方のシスーは世の中の人全員を信じて、そしてラーヤにも信じるよう働きかけ続ける

 

そんな対照的な行動をとる2人だが、結局人を信じたシスーは

あるときはは親切にしてくれた相手に裏切られ、魔物の居る敷地外に置き去りにされ、

またあるときは親切に声をかけようとした矢先、相手の仕掛けた罠に引っかかり捕らえられてしまう。

ほら言わんこっちゃない、と毎度言いたげな顔をするラーヤだったが、それでもシスーは諦めず「信じよう」とするのだった。

 

なぜシスーはそんなにも人を「信じる」ことができるのか?

それは、かつて魔物を封印した時、シスーは兄弟の龍たちを心から信じ、そして兄弟たちもシスーを信じたことにより

彼ら龍は、魔物の封印に成功したためだった。

 

そんなシスーの話を聞き、彼女の言動に心を動かされたラーヤは、

かつて裏切られたナマーリをもう一度信じて、一緒に欠片をすべて集めて世界を救おうと働きかけることを決めるのだった。

 

破:「信じた」ラーヤは再び裏切られる

 

ナマーリと連絡をとり、話し合う場を設けることに成功するラーヤ。

ところがナマーリは、シスーにボウガンを向けてきた。

結局彼女は国のためにラーヤを裏切った…のだが、実のところその心は揺れていた。

しかしナマーリが裏切ったと思い焦ったラーヤは彼女を止めるため剣を放ってしまう。

ナマーリはその拍子にボウガンの引き金を引いてしまい、シスーを殺してしまうのだった。

 

シスーという最後の龍を失ってしまい、もはや魔物を止めることはできなくなった。

恐慌に陥る国、そして人々。

一方ラーヤとナマーリはお互いに怒りを忘れ、崩れ行き魔物に包囲されていく神殿の中で死闘を繰り広げる…

 

急:世界を救う鍵は「信じる」こと

 

そうこうしている間に魔物に包囲されるラーヤ、ナマーリ、そしてラーヤと旅を共にした仲間たち。

シスー亡きあと、どんどん力が弱まっていく欠片。

もはや魔物を退けていられるのもいつまで持つのかもわからない。

 

そんな状況の中、ラーヤは一つの答えにたどり着く。

この状況を打破するためには、各々が持つ欠片を一つにする他無い。ということに。

 

だがそれは、欠片をその手から離した瞬間魔物に飲み込まれ、石と化してしまうことと引き換えに実行できる作戦。

最後に石を託された一人が、確実に元に戻してくれると信じることができない限り実行できない作戦なのである。

 

当然作戦を伝えても、拒絶する皆。

そしてラーヤは、

「私が最初の一歩になる」

という言葉とともに、何度も裏切られた敵である、ナマーリに欠片を託し自らは石になるのであった。

 

そんなラーヤの姿に触発され、皆はナマーリに石を託す。

石を託されたナマーリは戸惑いながらも、迷いながらもその信じる気持ちを受け取り、欠片を一つにするのであった。

 

 

後は皆様のご想像どおりかと思います。

片を合わせたことにより魔物は消滅、

かつて消えた龍たちも復活し、ボウガンに撃たれたはずのシスーも復活。

そして石にされていた人々ももとに戻り、5つに分かれた国は再び一つになって、ハッピーエンドを迎えます。

 

ディズニー映画らしい展開

 

非常にディズニーらしい展開でしたね!笑

 

特にラスト、「信じる心があれば龍が姿を消していてもすべてうまく行く!!」というのは、正直中盤辺りからは想像ができた展開でした。

一部では”ご都合主義”などと言わする部分ですよね。

 

結局最後には愛か魔法か、信じる心ですべてが救われる。

これを良しとするか否かが、ディズニー映画を好むか好まないかの違いなんだろうな、と改めて思いました。

 

じゃあ私はどうなのか?というと、基本的にはこういう展開は良しとする方です。

じゃないとディズニー映画好きなんぞやっておりません。笑

 

ただ、最近の映画の中でも特に今回は、分かりやすく「信じる心があればオールオッケー!!!」というテイストが強かったように感じます。

 

それ故、ディズニー映画に耐性が無い方、そしてディズニー映画を受け入れない方はこのラストには、

「え、結局そうなるのね??」

と思ってしまうかもしれません。

 

ディズニー色強めですね。

 

”綺麗事”だとしても伝えたいメッセージがある

 

そういいつつも、結局最後には感動させられてしまいました。笑

家族との再会シーンはずるいですね、あんなの絶対泣かせに来ています。

 

相手を「信じる」こと。そうすればすべてがうまくいき、より良い世界が作られる。

これが実現できたらどんなに良いか、と誰もが一度は思うことを映画の中でキレイに体現してみせる。

これぞディズニー映画です。

 

そういう物語を見るだけで、こちらはなんとなく救われたような気持ちになるのです。

 

「信じる」ことでうまくいく。

そんなの映画の中だけだ!現実を見ろ。

信じた結果馬鹿を見る人がどれだけいるのか。

こっちが信じても、ウソをつく人がどれだけいるのか。

そんなこと、実際の世界ではうまくいくはずがない。

だからこの映画は都合が良すぎる。そんなもの、ありえない!

 

この映画を見て、そんな感想を抱いた人も居るのではないでしょうか。

というかいますよね、だって私自身この考えが頭をかすめたのですから。

 

これらの考えは確かにその通りだと思います。だけれど、私はこうも思いました。

そうじゃない、うまくいくことだってあるのかもしれない、と。

「信じる」ことを諦めちゃいけない、と。

 

なぜなら、同じ時代に生きていて、

この世の中をたくさん見て、「信じる」ことの難しさ、そしてその結果をすべて知りぬいているであろう大人たちが

何百人も集まって作った映画が、この『ラーヤと龍の王国』なのですから。

 

どんな結果になろうとも、「信じる」ことを忘れてほしくない。

そう思った数百人の思いの結晶がこの映画だから。

そうすると、その思いをたった一人の私の頭の中だけでぶった切るのは違うとは思いませんか。

 

きっと製作者側はわかっているはず。

「信じる」というのは綺麗事である、ということ。

でもきっと綺麗事であったとしても、このメッセージを届けたかった。だからこの映画があるのでしょう。

 

ラーヤにとってのシスーが、
私たちに取ってのこの映画なのかもしれませんね。

 

【まとめ】

さて今回の記事では、本日2021年3月5日(金)に公開したディズニー新作映画、『ラーヤと龍の王国』のネタバレ感想をお届けしました。

 

最近は一つの映画に複数のテーマを盛り込むことが多い中で、ここまでたった一つのテーマを強くどん!と押し出してくる映画も珍しいです。

 

また、本記事ではほとんど触れませんでしたが、今作も相変わらず非常にキレイな映像と、音楽が素晴らしい。

中華風のBGMがかっこよく、劇場に響き渡るのを聞いて、ああこの映画を劇場で見てよかったなあと思いました。

 

もしディズニープラスでしか見ていない方がいれば、いろいろな事情はあるかと思いますが是非一度劇場で見てみて欲しいと思います。

 

劇場でしか見ることができない同時上映の作品も素敵なので足を運ぶ価値ありです。

 

ディズニーらしさ全開の、メッセージ性の強い素敵な映画でした!

 

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