こんにちは、yu-です!
今回は、ディズニー映画の中から「ターザン」を紹介します!
さっそく、この映画の概要から紹介しましょう。
Contents
概要
・公開年:1999年6月18日
・上映時間:88分
・原題:『Tarzan』
実は、ターザンとは元々アメリカの小説家エドガー・ライス・バローズが創造した小説に登場するキャラクターでした。
小説として非常に人気で、沢山のシリーズが刊行したそうです。
そして、ターザンの物語は数々の映画となり、またTVドラマのシリーズにもなりました。
そういった流れの中で、同じくこの小説をもとにディズニーが制作した長編アニメーション映画が、この「ターザン」です。
ストーリー
舞台はジャングルの奥深くで始まる。
あるゴリラの母親カーラとその夫は、幼い息子と幸せな時を過ごしていたが、ジャングルに住む虎によって息子は奪われてしまった。
一方である人間の家族は、乗っていた船が難破し、ジャングルに流れ着いてツリーハウスを築き上げた。
しかし程なくして両親はまだ赤ん坊の息子を残して、虎に殺されてしまった。
そしてある日、子を亡くしたゴリラの母親カーラは両親を亡くした人間の赤ん坊と出会い、名前をつけた。
”ターザン”、と…。
カーラはターザンを自分の息子として育てていく事を決意する。
ゴリラの仲間には受け入れられ共に育っていくターザンであったが、「毛がない」という理由で群のボスには認められることはなかった。
そうして時が流れ、ターザンは成長していく。
そしてある日のこと、ターザンたちゴリラの仲間が住むジャングルに、遠くイギリスから人間たちが訪ねてくるのであった…。
主要登場人物
ターザン
ターザンは木と石で作った武器を手に、ジャボーを倒すことに成功した。
その直後、ジャングルに銃声が轟く。
銃声の正体を確かめるため、ターザンは群れを離れて銃声の方へ向かっていき、人間の女性・ジェーンに出会う。
初めて見る自分と同じ姿をした存在に驚き、戸惑うターザンであったが、確実にジェーンとの絆を深めていく。
数日が経ち、ジェーンがイギリスに帰る日が来てしまう。
最後にターザンはカーチャックに秘密でジェーンたち一行と家族を会わせることにしたが、カーチャックに見つかってしまい、ジェーンたちは追い返されてしまった。
落ち込むターザンを母カーラは、かつて赤ん坊のターザンを見つけた場所へ連れて行き、ターザンがゴリラではなく人間の子であることを明かした。
人として生きるか、ゴリラとして生きるかを今決めろ、と。
悩んだ末にターザンが選んだのは人としてジェーンとともに生きる未来であった。
悲しみと期待を胸にジェーンとともに船に乗り込んだターザンであったが、待ち伏せしていたクレイトンに監禁されてしまう。
クレイトンはジェーンたちを利用してゴリラを捕獲し、売りさばくつもりだったのである。
船に閉じ込められてしまったターザンは、親友の助けを借り、脱出。
ジャングルに戻り、家族を捕獲しようとするクレイトン一行と激しく争い、人間たちを撤退させた。
ターザンは戦いの最中重傷を負ったカーチャックに、ついに息子と認められ、次の群れのボスを託された。
ターザンは家族の、群れのボスのゴリラとして生きていくことを決意する。
ジェーンが帰る船を寂しく見つめていると、ジェーンがジャングルに戻って来た。
ターザンは家族と、ジェーンとともにジャングルで幸せに暮らした。
カーラ
ターク
カーチャック
その後家族を守り抜いたターザンをついに自らの息子と認め、家族をターザンに託して息を引き取った。
サボー
カーラの息子を、そしてターザンの両親を殺した張本人。
ジェーン
ゴリラの研究をする父ポーター博士に付き添ってジャングルを訪れる。
賑やかで、心優しい性格。
一方でイギリスの生活を手放すか、彼とともに生きるかで迷い、葛藤する。
最終的には父親の後押しにより、ターザンとともに生きていくことを決意する。
アルキメデス・ポーター
「愛しているんだろう?彼のことを。」
と告げ背中を押した。
その後自らも娘を追ってジャングルに戻り、ターザンやゴリラ、娘とともに生きていく。
クレイトン
ターザンとの戦闘中、自ら蔦に絡まり首を吊ってしまう。
登場からずっと怪しげな挙動を見せ続け、その挙動を全く裏切らない悪人っぷりを見せてくれる。
感想・レビュー
ちょっと個人的なお話
私にとって、この映画は非常に見たくて見たくて、ようやく見れた!というずっと憧れのようなものがあった映画です。
と、いうのも、なぜか近所のレンタルビデオショップにこの映画がなかったため。
すなわち、かつての私は映画を見るためには購入にせよレンタルにせよ、”DVD”という物体が必要だと考えていたわけです。
ところが、昨今の動画ストリーミングサービスの進化により、その概念は根こそぎ吹っ飛ばされた!!
晴れて、インターネットにつながる端末を持っているだけで(あと課金)映画を見ることができるようになりました。
素晴らしい。
かくして見ることができたこの映画、最高でした。
もう本当に、文句なしで個人的好きな映画ランキングトップ5にランクインを果たしました。
ではそんなターザンについて紹介していきます。
音楽が良い
まずはわかりやすい部分から。
この映画では、全編を通して要所要所に”歌”が挿入されています。
よく知られたディズニーのミュージカル映画とは異なり、この歌は登場人物が歌うものではなく、物語のナレーターのような存在が歌い上げるのです。
すなわち、歌の歌い手は私たち、視聴している人サイドなのです。
ミュージカルのように主人公自らが歌い上げることなく、自らの胸の内を吐露することも少ないため、主人公の心情はある程度見ている人に任されている…というように感じられます。
ともあれ、特にオープニングのシーンは逸品だと強く感じました。
映画スタートと同時に流れ始める音楽にのせ、一気に世界観と設定が歌い上げられる。
そして見ているものは皆、この厳しくも温かみのある密林という世界観に完全に引き込まれていくのです。
その鮮やかさ、神聖さ、美しさ…。
このシーンが持つ魅力は、きっと見たものにしか伝わらないのではないでしょうか。
母親、カーラの育て方
特に注目すべき登場人物は、息子を亡くしたことでターザンを育てる決意をしたゴリラの母・カーラ。
彼女の子育ての仕方は注目して欲しいなと思います。
ターザンが赤子の時は、限りのない愛を。
ターザン幼少期の時は、包み込むような絶対の安心感を。
そしてターザンが成長した時には、ターザンの全てに対する全幅の信頼を。
自分の息子は群れの中の誰とも違う、という状況であるのにもかかわらず、これらのことをずっとやってのけたお方なのです。
もう、ただただ尊敬の念がわきます。
そして、ぜひこうなりたいと思わせてくれる姿です。
ゴリラの仲間たちのそれぞれのターザンの受け入れ方
もう一つ、ぜひ注目して欲しいなと思うことがこの、母親以外の仲間のゴリラそれぞれのターザンの受け入れ方。
カーラとターザンが属するゴリラの群れには何頭ものゴリラの仲間がいますが、それぞれいろんな形でターザンを受け入れ、あるいは受け入れないという選択肢を取るのです。
例えば群れのボスカーチャックは一貫してターザンを拒否し続けます。
のちに親友となるタークは最初はその見た目の違いからターザンを拒否しますが、彼の新たな一面を知り、反面全面的に受け入れます。
特にこの二頭の対比がものすごく見て取ることができるのではないでしょうか。
もし仮に私がターザンだったら?(ネタバレ含む)
さて、映画を見ている間ずっと考えていたことがあります。
それは、「もし仮に私がターザンだったら?」ということ。
もし私が、からの立場だったらどういう行動をとったのでしょうか。
自分だけが家族の中で異色の存在、という環境で生まれ育ったら?
ある時いないと思っていた自分と同様の存在に出会ったら?
そしてその時、私はどちらの世界を選択するのでしょうか?
ここで肝になるなと感じたのは、過去か、未来か、ということ。
ターザンにとって、密林を選択するということは自分が育ってきた過去を選択する、ということ。
一方、イギリスを選択するということは自分がこれからジェーンと共に生きる未来を選択する、ということ。
でも同時に、イギリスを、人間を選択するということは自らのルーツ二沿って生きるということなのかもしれない。
また、最終的にこの映画が導いた結末は、そういった二者択一を超えるものでした。
私がその立場だったらできたでしょうか。
その選択をとっさにすることができたでしょうか。
実際に答えが出るものではありませんが、こういった楽しみ方ができて、本当にそういう意味でもいい映画だなとつくづく思います。
ぜひまた何年か経った時に、いろいろバイアスがさらにかかった状態になった時に、もう一度見返したいなと思います。
これはきっとそういう映画です。
類似の映画
実は類似のスタイルの映画として、「ブラザーベア」という物語があります。
何が類似しているかというと、「登場人物が歌わず、ナレーターのような存在が歌い上げる」というスタイル、そしてその歌を歌い上げるシンガーが同一人物なのです。
ターザンもブラザー・ベアも歌い手はPhilip David Charles Collins(フィル・コリンズ)というイギリスのシンガーです。
こちらの映画も個人的に非常に好みの映画であるため、ぜひターザンと一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。
”Two Worlds One Family”
さて、最後に。
前にも述べたオープニングの歌でも何度も出てくるのが、この
”Two Worlds One Family”
というフレーズです。
敢えて日本語にすると、
「2つの世界、1つの家族」
となります。
が、実はこのフレーズ、吹き替え版の曲でもこのフレーズだけはそのまま、「Two Worlds One Family」と歌われているのです。
オープニングで繰り返し歌われることにより、見ているこちらの頭には常にこのフレーズが頭にありました。
またオープニング以外にもこの言葉、何度も登場します。
これはもしかするとこの映画で伝えたかった、理想であり、希望であるのかもしれません。
なんであれ、この映画を観終わった頃には忘れられないフレーズとなるでしょう。
その意味は、ぜひ映画を自身の眼で見て、確かめて見てほしいと強く思います。
さて今回は、ディズニー映画「ターザン」を紹介しましたが、いかがでしょうか。
ぜひ一度見てみてください!!