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『コルドロン』ネタバレ感想|なぜつまらないと評価されるのか?その理由を徹底解説

『コルドロン』ネタバレ感想|なぜつまらないと評価されるのか?その理由を徹底解説

こんにちは、ゆーです!

 

今回の記事では、ディズニー長編アニメーション映画『コルドロン』について、ネタバレありで感想&考察をお届けします◎

 

『コルドロン』は、ディズニーの“暗黒期”と呼ばれる時代に制作された作品で、ディズニーファンの間では「ディズニー史上最大の失敗作」と語られることも多い一本です。

実際に見てみると、その評価にも思わず納得してしまうような独特さがあるんですよね…。

 

世界観や題材はかなり魅力的。ダークファンタジーとしての雰囲気も良い。なのに、見終わるとどうにも乗り切れない。

 

今回はそんな『コルドロン』について、作品全体の雰囲気、キャラクター造形、そして“なぜここまで惜しい作品になってしまったのか”という点を中心に、ネタバレありで振り返っていきます。

ディズニーにもこういう迷走の時代があったのだな…という意味でも、なかなか印象深い作品でした。

 

 

ゆー

ディズニーもこういう映画を作っていた時代があったのだよな…と感じさせてくれる作品です。

 

映画概要・あらすじ『コルドロン』

劇場公開日1985年7月24日 ※米
監督テッド・バーマン, リチャード・リッチ
原題The Black Cauldron
上映時間80分

 

勇敢な戦士を夢見る少年ターラン。予知能力を持つブタのヘン・ウェンを邪悪な魔王ホーンド・キングから守るよう、ターランは師匠のドルベンから命じられます。ホーンド・キングの狙いは、ヘン・ウェンの力を利用して魔法の壺「ブラック・コルドロン」を探し出すことでした。この壺からは恐ろしい不死身の軍隊を作り出せるのです。せっかくの初の大役にもかかわらず、ターランが目を離した隙にヘン・ウェンはホーンド・キングの城に連れ去られてしまいます。ホーンド・キングの野望を打ち破るため、ターランは新たに出会った仲間のおかしなガーギやエロウィー姫たちと共に立ち上がります。少年たちの波乱に満ちた冒険を通じて、本当の勇気と友情を伝えてくれるディズニーの珠玉のファンタジーです。

 

『コルドロン』はディズニープラスで配信中

『コルドロン』は現在ディズニープラスで配信されています🎬️

 

 

ディズニーランドと『コルドロン』

『コルドロン』は一般的にはかなりマイナーな作品ですが、ディズニーファンにとっては別の意味で記憶に残っていることもあります。

 

というのも、かつて東京ディズニーランドには、この映画をモチーフにしたアトラクションが存在していたんですよね。

それが「シンデレラ城のミステリーツアー」

 

今では「シンデレラのフェアリーテイル・ホール」に姿を変えていますが、当時はシンデレラ城の地下に潜り、ヴィランズの世界を徒歩で巡るかなり異色のアトラクションでした。

 

映画本編とはかなり違う形にアレンジされてはいるものの、ホーンド・キングという存在に日本のファンが触れるきっかけとしては、むしろこちらの印象が強いかもしれません。

そう考えると、『コルドロン』そのものの知名度よりも、“アトラクションの元ネタだった作品”として記憶されている側面のほうが大きい気もします。

 

映画単体では埋もれがちな一本なのに、別の形で存在感を残しているのはちょっと面白いなあ~と思います。

 

ゆー

当時子どもだった私も、一度だけ光る剣を振るって、「勇者のメダル」をもらったことがあります。
懐かしい。楽しかったなあ…。

 

【ネタバレ感想】『コルドロン』を振り返る

以下より物語のネタバレを含みます

 

①世界観はかなり魅力的。なのに、なぜか入り込みきれない

『コルドロン』を見ていてまず思うのは、”題材そのもの”はかなり面白そうだということ。

 

伝説の壺、邪悪な魔王、予知能力を持つ豚、妖精や魔女、そして暗い森やおどろおどろしい城。

並べてみると、むしろ好きな人にはたまらないダークファンタジー要素がしっかり揃っています。

ディズニー作品として見ても、この空気感はかなり異色ですし、冒頭の不穏な伝説語りからぐっと引き込まれるものがあるんですよね。

 

だからこそ不思議なんです。

見ている途中で「世界観は嫌いじゃないのに、どうにも乗れないな…」という感覚がずっとつきまとう。

 

この違和感の正体は、後半に行くほどはっきりしてきます。

それは、世界や設定の断片はたくさん出てくるのに、それらが気持ちよくつながっていかないということ。

 

題材だけ見れば、もっと濃くて面白い物語になっていてもおかしくない。

なのに、実際には「今何を大事に見ればいいのか」が曖昧なまま進んでしまう。

 

この“惜しさ”が、まず最初に強く残る作品でした。

 

②キャラクターに感情移入しにくいのが、とにかく痛い

『コルドロン』を見ていて一番思うのは、キャラクターの背景がほとんど見えてこないこと。

 

主人公のターランは、英雄を夢見る少年として登場します。

でも、その夢にどれほど強い理由があるのか、何を思ってそこに憧れているのか、そこがほとんど描かれません。

結果として、主人公なのに心の動きを追いにくい。

物語の中心にいるはずなのに、見ている側の気持ちがなかなか乗っていかないんです。

 

その周囲を固めるキャラクターたちも同じで、エロウィー姫、フルーダー、ガーギ、さらにはドルベンやヘン・ウェンに至るまで、存在としては気になるのに、肝心の背景や感情がほとんど掘られない

ビジュアルや役割だけは用意されているのに、その人物がどういう存在なのかが見えてこないから、感情移入のきっかけが生まれにくい。

このあたりが、本当に惜しいところだと思います。

 

たとえばガーギなんて、見た目も立ち位置もかなり印象的なのに、もっと内面が見えていれば全然違うキャラクターになっていたはず

でも実際には、「何かありそう」で止まってしまう。

その結果、物語の後半で大きな出来事が起きても、こちらの気持ちが追いつききらないんですよね…。

 

誰が何を思ってその行動を取ったのか。ここが弱いと、どんな展開も“起きたこと”としては認識できても、“刺さること”まではなかなか届かない。

『コルドロン』は、まさにそこが苦しい作品だと感じました。。

 

③説明不足が、作品全体の惜しさを決定づけている

そして、この作品を語るうえで避けて通れないのが、やはり説明不足であるということ。

これは単に「ちょっと分かりにくい」程度ではなく、かなり根本的な問題として作品全体に影響しているように思います。

 

たとえば、物語の核にあるはずのコルドロンの存在。

確かに危険な力を持つアイテムとして語られるのですが、それが世界の中でどれほど重いものなのか、どんな歴史や文脈の上にあるのかが十分には伝わってこない。

 

ホーンド・キングについても同様です。

不気味なヴィランとしての見た目はとても良いのに、彼が何を恐れ、何を望み、そこまでして何を成し遂げたいのかが、意外と薄いままなんですよね。

 

結果として、見ている側は「今起きていることは大変そうだが、どこまで深刻なのか」が少しぼんやりしたまま進むことになります。

 

しかもテンポ自体はかなり速い。

次々に場面が切り替わっていくので退屈はしないのですが、そのぶん必要な説明まで置いていってしまっている感が否めない。

 

この“テンポの良さ”と“説明不足”の組み合わせが、どんどん視聴者を置いてけぼりにしてしまう。

見ている最中に「今の展開、そんなにあっさり進んでよかったの?」と思う場面が何度も出てくるのは、やはり作品として厳しいところと言わざるを得ないのではないでしょうか。

 

題材は面白い。見た目も良い。雰囲気も悪くない。

でも、その全部を気持ちよく受け取るための“橋渡し”が足りていない。

『コルドロン』の惜しさは、ここに集約されている気がします。

 

④それでも、完全に見られない作品ではない

ここまでかなり厳しめに書いてきましたが…、それでも『コルドロン』が完全に“見られない作品”かというと、まあそこまでではないかなあ、とも思います。

 

やはりディズニー作品らしく、キャラクターの造形には魅力がありますし、ダークファンタジーとしての雰囲気も独特なんですよね。

とくにガーギの存在感はかなり強いですし、ホーンド・キングのビジュアルも、ヴィランとしての印象だけで言えばしっかり残ります。

また、上映時間が80分と短めなのもあって、最後まで一応見通せる作品ではあります。

 

「これは何だったんだろう…」と首をかしげながら進む時間すら含めて、ある意味ではかなり印象に残る作品とも言えるかもしれません。笑

 

個人的には、この題材をもっと丁寧に作り直したら、かなり面白いリメイクができるのでは…?と思っています。

世界観も設定も素材としては強いので、現代的な脚本でキャラクターの背景と感情線を補強したら、全然違う評価になる気がするんですよね。

そういう意味では、“失敗作”として語るだけではもったいない一本だなあと思います。

 

ディズニーの歴史を振り返る上で、「こういう時代もあった」と知る価値は十分ある作品だと思いました。

 

【感想&考察】『コルドロン』はつまらない?

映画の総評

ファンたちの間では”ディズニー映画史上最大の駄作”と、かなり不名誉な評価を受けている今作。

実際に見てみると、総評としては「まあ、見れないことは無いかな…」というくらいの感想です。

 

そもそも題材としては結構面白いはずなんですよね。

ディズニー映画にはあまりないようなダークな雰囲気で、まるでRPGの舞台のような世界を、主人公とその仲間たちが冒険し、戦い、勝利する。

そこに伝説のコルドロンという道具や、妖精、魔女、魔王城が登場してくるのもワクワクする要素なはずです。

 

ただ、全体的に、絶望的に説明が足りないのだと思います…。

 

背景が不透明なキャラクターたち

『コルドロン』には主人公を取り巻く、ビジュアル”だけは”魅力的なキャラクターが多数登場しますが、絶望的にそれぞれのキャラクターの背景が分かりません。

以前実写版『白雪姫』のレビューに書いた内容と似ていますが、本作『コルドロン』も『白雪姫』と同様の問題を抱えています。

 

どのキャラクターも、どういうバックグラウンドがあって、どういう思想があって、だから今こういう行動を取る…、という背景の部分が全くわからないので、これでは共感も感情移入もできないんですよね…。

 

全く成長も活躍もしない主人公

まず、主人公のターラン。

恐ろしいことにターラン、主人公にもかかわらず作中で成長したり、活躍したりしている場面が絶望的にありません。

 

そもそも彼のバックグラウンドとして、

  • 豚の飼育係をしていること
  • 英雄を夢見ていること

…の2点は語られますが、それ以上何も読み取れる事がありません。

 

なぜ英雄になりたいのか?英雄になってどうしたいのか?英雄になるために何等かの行動は取っているのか?

…等々の、普通の物語であれば語られて然るべき背景が全く見えてこないため、この時点で「ふーん、そうなのね」というレベルでしか共感できません。

 

そして、物語を経てターランがしたことと言えば、たまたま光る剣を見つけて振るい、最終的にはガーギの力で助かった…だけ。全然活躍していない。

その上、その過程でなんらかの成長があるわけでもなく、ラストシーンを迎えたタイミングでも、お世辞にも「ターランは英雄だ」とは言えない状況です。

むしろ自らを犠牲にコルドロンを止めたガーギのほうが、圧倒的に英雄です。何をしているんだ、主人公。

 

ヘタレの主人公が冒険を経て、徐々に力もつけ成長して悪を打ち倒す!…という形を想定していたところ、最初から最後までヘタレのまま、大した活躍もせずに物語が終わってしまったことには驚きましたね…。笑

ここまで不遇な主人公もなかなかいないような気がします。←

 

エロウィー姫、フルーダー、ガーギのいずれも魅力に乏しい

主人公ターランの脇を固めるヒロイン・エロウィー姫、三枚目ポジションのフルーダー、謎の生物のガーギ。

この人たちについては、ターラン以上に何もバックグラウンドを語ってくれないため、最初から最後まで「よくわからんがターランと一緒に行動している人たち」以外の何物でもありませんでした。

 

光る玉でコルドロンを探すために攫われたというエロウィー姫

”姫”とは言っているものの、そもそもこの物語では”国”の概念もほとんど語られていないため、エロウィー姫のポジションも謎です。

どれほど重要度の高い人物なのか?も一切不明。家族や国を恋しがるシーンも皆無のため、段々と「あなた本当に姫なの…?」と突っ込みたくなります。

 

フルーダーについても、よく分かりません。

ちょいちょいギャグ要員ならではのムーブで笑えるシーンを作ろうとはしていますが、終盤になっても全く活躍せず、もはやただの賑やかしです。

普通ならこういう普段からおちゃらけている天然タイプの人物って、最後だけものすごい活躍をしたりするんじゃないの…?

 

そして、ガーギ

ガーギはそもそも人間ですらなく、全身が毛むくじゃらで、でも人語を話す謎の生物ですが、最初から最後まで謎の生物のままでした。

 

ホーンド・キングの城に向かうターランに対して「あの城に入ったら最後生きては戻れない…」と呟いたりと、何やら訳知りっぽい雰囲気はあるんですが、結局最後まで語られないのでよく分かりません。

自らコルドロンに飛び込んだのは格好良いシーンではありましたが、そこに至るまでの内心の葛藤等が一切描かれていないため、「おいおい待ってなんで飛び込んだのねえ待って!!」…という気持ちになりました。

 

その他、ターランといっしょに住むドルペンの生い立ちというか立ち位置も謎ですし、ヘン・ウェンの力についてもよくわからないまま物語が終わります。

結果、どのキャラクターにも感情移入ができず、誰も印象に残らない、という状態になってしまいました。

 

テンポが良すぎる展開

キャラクターのほか、もう一つ絶望的に問題となるのは、物語の展開の早さ

確かに次々シーンが切り替わり、物語がテンポよく進む分見飽きることは無いのですが、それ故に必要な説明が一切行われないため、視聴者は置いてけぼりにされます。

 

例えば序盤、あれほど重要視されていたヘン・ウェン。

気がつけばヘン・ウェンはあっさり用無しとなり、物語から退場していきました。

いやいや、序盤あんなにドルペンが「ヘン・ウェンは特別な豚だ!(だから大事にしろ)」と言っていたのに、この仕打ちは可哀想でしょう…。

もうちょっと上手い退場のさせ方は無かったのでしょうか。

 

次に、ヘン・ウェン退場のきっかけとなった、妖精たち。

あなた達は何者だ。

なんとなく、人間が争いを続けているのを憂い地下に潜った…という背景は見えるのですが、何故かコルドロンの隠し場所も知っているし、彼らとの出会いで一気に物語の潮目が代わりました。

「じゃあヘン・ウェン要らなかったじゃん!!」と思わずにはいられないレベルのちゃぶ台返しでしたねこれは…。

 

そしてホーンド・キングさん。

結局あなたは何がしたかったんだろう。

「死者を蘇らせて不死の軍隊を作る」という野望自体けっこうおどろおどろしく怖いものの、その先で何がしたいのか?は全く説明されていません。

うん、それくらいは説明してくれても良かったんじゃ…?

そもそもホーンド・キングが力をつけて、城を築いて皆に恐れられるようになった過程すら不明なんですよね…。

そこはどう考えても物語の根幹なので、テンポよく進んでしまってはだめなところだと思います。←

 

その他にも、魔女たちがコルドロンを保管していた理由もわからないし、ホーンド・キングの手下たちも何がしたかったのかも分からない。

というかこの国には他に人間がいたのでしょうか。そもそもこの物語の舞台は”国”だったのでしょうか。

 

本作は絶望的な「説明不足」がとにかく凄まじいです。

題材としては面白いので、この説明不足さえ解消すればちゃんと面白い物語になったのかもなあ…、とも思いますね。。

 

まとめ

 

今回の記事では、ディズニー長編アニメーション映画『コルドロン』について、ネタバレ感想をお届けしました。

 

映画についてのまとめ
  • 題材や世界観は魅力的だが、致命的な説明不足が足を引っ張っている
  • 登場キャラの背景や感情描写が浅く、感情移入しにくい
  • テンポが良すぎて展開が唐突になり、視聴者が置いてけぼりに
  • とはいえ、ガーギのビジュアルや雰囲気は魅力的で、ディズニーらしさも健在

 

「ディズニー史上最大の失敗作」と言われるのも納得の作品、と言わざるを得ない『コルドロン』。

終始登場人物に共感できず、物語にも没頭できず、「ん??意味がわからない…」と突っ込みを入れながら見ることになりましたね😅

 

ただまあ、物語のテンポも早く、キャラクターの造形としてはやはりそこはディズニーらしく良い(特にガーギは可愛い)ので、そういう意味ではそれなりに最後まで飽きずに見れる作品ではあるのかな…と思います。

 

全ての原因は、「説明不足」によるもの。

奇しくも、最近公開された実写版『白雪姫』でも同じようなことが起きているのが、なんだかもう…学んでくれよ…と思わずにはいられないところです。←

 

▼実写版『白雪姫』のレビューはこちら

 

ぜひいつか、『コルドロン』魔改造リメイク!みたいな形で、再度世に送り出されたら面白いだろうなあ、と思います。

 

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